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こんにちは!

GARDEN 銀座 drive for gardenの
スタイリストの ぱっくん こと
天白(てんぱく)です。

2016年はありがとうございました(^^)


今年も一年

よろしくお願い致します。

いきなりなんですが、、、


皆さんは


『遺影』




と言うものについて考えた事は
ありますか?





僕は全くありませんでした。






ですが、一年間程前に

お客様からこんな事を教えていただきました。






『生きて居るうちに遺影を

撮っておくと長生きするらしいよ。』




と。





僕はその時から

次実家に帰った時は
『じいちゃん、ばあちゃんをカットしてあげて

遺影を撮ってあげよう。』




と思っていました。









遺影。






それに対しては

様々な意見や考えがあると思いますし、

どれが正しいとか間違ってるとかないと思います。












正月、

実家の三重県伊勢市に帰りました。




じいちゃん、ばあちゃんには

遺影を撮る事はまだ伝えてませんでした。








正月帰った時に

髪を切ってあげるね!


それだけを伝えて。




と言うより、


まだ伝えれない。

なんて伝えよう。




そう表現した方が正しかったかもしれません。








縁起が悪い。


そんな風に思われるかもしれない。








自分本位で

自分がやりたいからとか

自分のエゴではやりたくなかった。








2人に喜んで欲しくてやる

僕からのプレゼントだから。








だから

事前には伝えれなかった。




伝えたら

色々考えさせてしまいそうで、
構えさせてしまいそうで、
当日まで言えませんでした。








何ヶ月も何ヶ月も

髪を切らないで待っててくれたみたいです。




ボサボサに伸びきった髪を

ばあちゃんから切り始めました。






『足も痛くてあんまり歩きたくないし、

美容室も頻繁に行けないから


【とにかく短めにして。】』


それがオーダーでした。








ばあちゃんは春くらいに

病気が見つかったそうです。






ガンだったそうです。






でも発見がかなり早く

手術をし、無事今では

元気になったみたいです。








僕に心配かけないようにと

連絡はしないようにと

言ってたみたいで、

僕は正月帰った時に初めて聞きました。






今は副作用とかが全然ない(少ない?)

抗がん剤を飲みながら

元気に暮らしています。






幸いな事に

副作用がない為、(弱い?為)

髪が抜けたりする事なく

カットが出来ました。






でも本人は

白髪が増えた事を気にしてました。






2年前、

僕がスタイリストデビューした時、

足が痛くて歩けないにも関わらず、

無理言って東京の銀座まで来て

髪を切りにきてもらった時は、


【ここはこうしてほしい】


と言う要望だったのに、




【とにかく短くして欲しい】


に変わっていた。










(確かに2年前のこの写真と見比べると

白髪増えたし、しわも増えたなあ。。)







ばあちゃんの気持ちも

痛い程わったけれど、


美容師としてなのか

孫としてなのか

写真を撮るかなのかわからないけれど




『やっぱりいつまでも女性らしく居て欲しい』

『いつまでも可愛く

オシャレを楽しんで欲しい。』



そんな想いは捨てれず
自分なりに

女性らしさが残るように

長さを残す所は残して、

短くカットしました。





ばあちゃんの

100%の要望を聞かずごめんね。





カット中

一年あった事をずっと話してくれました。


周りで起こった事。

自分の事。。



そんな中、

いつ言おう。

いつ言おう。



なんて言おう。。





ずっとそればっかり

考えながらカットしてたな。。








なんとなく

そろそろかなってタイミングで、

とうとう話を切り出した。






『この後写真撮っていい?』

『それを遺影にしようと思ってる』

『生きてるうちに撮っておくと

長生きするんやって。』





確かそう伝えた気がする。






こうやって面と向かって家族に対して

話す事ってなんか昔っから

僕は苦手で不器用で

いつも言葉足らずな言葉になってしまう。








どこまで伝わってて、

どこまで理解してくれたのかわからないけど、

いいよ!

と言ってくれました。










ばあちゃんをカットしてる最中に

様子が気になったのか

待ちくたびれたのか

何回も様子を見に来たじいちゃんを

カットする時がきました。






じいちゃんのオーダーも


【短くして】


だった。





男だし、

普段は床屋に行ってるから仕方ないけど

これまた
ただ短くするだけだと
いつもと変わらないと思い

襟足やサイドは伸びてきたのが
すぐ気になってくるから

ガッツリ短くして、

トップの方はオシャレな感じが

残るように少し長めに残しました。




じいちゃんも

また
がんだったらしい。






じいちゃんのがんは

全然重いやつではなく

大事には至らなかったそうです。





少し前までは漁師をしてて

1人で電車に乗って温泉に行ったりするくらい

元気だったけれど、

数年前から

足が痛くなって思うように歩けなかったり

他にも色々な事が重なって

仕事が出来なくなってからは

一気に元気がなくなってしまった気がします。




ばあちゃんと同じく、

じいちゃんにもカット中

同じ様に遺影の事を伝えた。






ばあちゃんと同じく

どこまで伝わって

どこまで理解してくれたのかわからなかったけど、
了承してくれて、

一安心。





(2年前の写真を今見ると、じいちゃんは目に元気かがなくなってきちゃった気がするなあ。。)

どんな遺影にしてあげようか

実は決めていた。




普段のじいちゃん、ばあちゃんが

大好きだから


『普段通りのじいちゃん、ばあちゃんを』。




髪型は

僕がカットしてスタイリング。


ばあちゃんのメイクは

僕がする。

せっかくの記念の写真だけど

あんまりメイクしすぎると

嫌がると思ったので、

ほんの少しだけにした。


衣装は

とにかく普段の2人の

自然な感じを撮りたかったので

あえていい服とか用意せず、

普段着にした。


場所は

一番好きな場所に連れてってあげて

撮ってあげたかった。
家に居る時間と同じくらい

生活してきただろう
海に連れていってあげた。


カメラマンは、

プロの方とかにお願いしようかとも思ったけれど、

緊張しいだし、気遣う2人だから

普段からヘアスタイルを

僕自身、自分で撮ったりしてるので

僕が撮る事にした。









1
5

こんな写真になりました。





正直、

終わってから2人からの

遺影の撮影についての話を

聞いていないから、
本当の気持ちはわからないけど

喜んでくれてたら嬉しいな。





じいちゃん


ばあちゃん

にしかない


世界でたった一つの

遺影になってたら嬉しいな。

この写真を一生使わない事が

一番の願いだけれど、
しっかり大切に保管しておこうと思います。

小学生の低学年くらいで

両親は離婚し、
お母さんは今どこで

何してるか全くわかりません。


お父さんは

朝早くから夜遅くまで

仕事の毎日。




合わない日がほとんど。
ここ数年も会ってません。

親よりも

じいちゃん、ばあちゃんと

過ごしてきた時間の記憶の方が多く、

2人に育ててきてもらったと言っても

おかしくないと思います。

少しでも

想いが伝わってると嬉しいです。

そして、
いつもいつもありがとね。

2人の孫として居れる事が

何より幸せで誇りに思います。

いつまでも長生きしてね。

りょうたより。




2 件のコメント

    • コメントありがとうございますー!

      申さん元気ですかー?
      頑張ってまーす!

      家族でNYまで遊びに来てくださーい!

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